追いかけないことが得策【2021年12月8日】

追いかけないことが得策【2021年12月8日】

おはようございます。だいまんです。

2021年12月8日の相場分析です。

昨日のマーケット

昨晩の海外市場は、ウクライナを巡る地政学リスクが意識されたことや米長期金利の反転を受けて、ドルが堅調な展開となった。米10年物国債利回りは、1.433%から1.382%まで上昇、欧州株やNY株価3指数が揃って続投したことで、オセアニア・資源国通貨が買い戻された。なお、バイデン大統領とプーチン大統領による首脳会談は、ウクライナ情勢について平行線で終わった。ホワイトハウスはウクライナ情勢について「バイデン大統領は、ロシアがウクライナに侵攻するなど、事態がエスカレートすれば強力な経済措置で対処する」と発表している。

ドル円は、113.46から113.78で上下の動きに留まったが、ユーロドルは、独12月ZEW景況感指数が、市場予想を上回るも反応はなく、米露首脳会談に向けてウクライナ情勢対する懸念から1.1228まで売りに押され、ポンドドルも1.3209まで下落した。

一方クロス円では、ユーロ円が127.60、ポンド円が150.13まで下落、オージー円が80.94、NZD円は77.13まで反発、カナダ円は、米露首脳会談でバイデン米大統領が「ロシアがウクライナへ侵攻した場合は、ノルドストリーム2の停止を目指す」と発言したことで原油価格が上昇、89.94まで値を回復した。

12月8日の注目材料

  • 08:50 (日) 第3四半期GDP・2次速報 [前期比] (前回-0.8% 予想-0.8%)
  • 08:50 (日) 第3四半期GDP・2次速報 [年率換算] (前回-3.0% 予想-3.1%)
  • 08:50 (日) 10月経常収支・季調前 (前回1兆337億円 予想1兆2749億円)
  • 08:50 (日) 10月経常収支・季調済 (前回7627億円 予想9778億円)
  • 08:50 (日) 10月貿易収支 (前回-2299億円 予想1354億円)
  • 13:30 (インド) インド中銀・政策金利公表 (前回4.00% 予想4.00%)
  • 14:00 (日) 11月景気ウオッチャー調査-現状判断DI (前回55.5 予想57.4)
  • 14:00 (日) 11月景気ウオッチャー調査-先行き判断DI (前回57.5 予想57.9)
  • 17:15 (ユーロ圏) ラガルドECB総裁講演
  • 20:00 (南ア) 10月小売売上高 [前年同月比] (前回2.1% 予想1.8%)
  • 未 定 (ポーランド) ポーランド中銀・政策金利公表 (現行1.25% 予想1.75%)
  • 00:00 (加) カナダ銀行・政策金利公表 (現行0.25% 予想0.25%)
  • 00:00 (米) 10月JOLTS求人件数 (前回10.438百万人)
  • 00:30 (米) 週間原油在庫統計 (前回-90.9万バレル)
  • 03:00 (米) 米財務省・10年物国債入札(360億ドル)
  • 06:30 (ブラジル) ブラジル中央銀行・政策金利公表 (現行7.75% 予想9.25%)
  • 06:45 (NZ) 第3四半期製造業売上高 [前期比] (前回3.9%)
  • ドイツ連邦議会・新首相指名選挙予定
  • バイデン政権・ワクチン義務化開始

12月8日の相場見通し

昨晩は、ウクライナ問題での欧州通貨のリスクオフと、強い株価の反発を受けたオセアニア・資源国通貨のリスクオン相場と、まちまちの展開となりました。

一応ウクライナ問題に対する懸念は、更に高まることはなさそうです。一方株価の反転は、オミクロン株に対する懸念が和らいだことが要因ですが、この面では、また悪いニュースが出て来る可能性が残っています。そうなると本日は、昨日の相場の巻き戻し的な展開を想定して対応するのが面白そうです。

金融政策としては、インド中銀、ポーランド中銀、カナダ中銀、ブラジル中央銀行などが政策金利を公表します。ポーランドやブラジルは利上げが想定されているが、カナダ中銀は、据え置きの見通し。サプライズは、利上げとなるが、この可能性は低いとしても、直近のカナダ雇用統計が強い結果であったことや隣国である米国が、テーパリングの強化を表明しており、カナダ中銀も同様に、引き締め策の強化を示唆するか注目となります。

経済指標としては、日本の第3四半期GDP・2次速報、10月国際収支と11月景気ウオッチャー調査、米国では、10月JOLTS求人件数、NZ第3四半期製造業売上高が発表されます。

日本のGDPなど、強弱が見えても相場に影響が出ることはなく、注目度の高い指標は、本日はありません。ただ 10月JOLTS求人件数は、米11月非農業部門雇用者数が、弱かっただけに、強い結果が見えた場合、非農業部門雇用者数の弱い結果は、あくまで人手不足の影響と再認識されることになりそうですが、総じて反応はなさそうです。

また、本日も米10年物国債が入札されます。米長期金利の動向には、細心の注意を払っておきましょう。

12月8日のデイ・トレード戦略

本日のデイトレード戦略です。

ドルカナダ

  • 予想レンジ:1.2590~1.2720
  • 基本戦略: 吹き値売り
  • 予想時間:08:16 予想時レート:1.2646

反発が1.2950や1.2896でダブル・トップ的にCapされて、下落が1.2288まで拡大も、現状はこれを維持して、反発がレジスタンスを越えている。ただ、スロー・ストキャスティクスが、既に買われ過ぎから反転下落しており、上値追いは避けておきたい。

上値は、既に転換線と絡む1.2744-68が抑えると弱い。1.2849の上抜けから、1.2896や1.2950-58のダブル・トップ的な上ヒゲを超えて、それ以前の安値となる1.2995、1.3040、1.3092-1.3138が視野となる。更に1.3173-78の戻り高値を超えて、1.3300のサイコロジカルが視野となるが、売りが出易い。あくまで1.3391や1.3421の戻り高値を超えて、下落トレンドは終了する見通し。

一方下値は、基準線と絡む1.2613、雲の上限と絡む1.2585、サポートが位置する1.2540、雲の下限と絡む1.2470-93の戻り安値維持では堅調が続くが、1.2328-87の戻り安値圏を維持出来ずに、1.2300や1.2288の直近安値を割れると、1.2252-72から1.2204の窓まで視野となるが、こういった位置は一種のネックラインとなっており、一旦買いが入り易い。ただし、維持出来ない場合、1.2130-88,1.2030-80ゾーンなども視野となるが、不透明な位置で、維持できると更に突っ込み売りは出来ないが、1.2007-13のダブル・ボトムをしっかりと割り込むと月足のフィボナッチ・リトレースメント(0.9059~1.4690)の50%となる1.1875、サイコロジカル的に強い1.15まで視野となる。

デイの戦略としては、昨日は一過性の下落となっており、追いかけて売るのは厳しい。また、政策金利の発表で荒れた展開も注意。特に吹き上がる流れで売り狙いとなるが、上値は1.2685-25、1.27ミドル、1.2760-80と売り上がりの余裕を持って対応したい。ストップは若干遠いいが、1.3849越えとして、利食いは、上昇の程度次第だが、現状の安値が維持されると、しっかりと下げ渋りでは利食っておきたい。また割れても1.26前後は当面サポートされる見通しで利食い。また買いも検討したい。このストップは1.2540割れ。この買い場合、少し長めに持つことも検討したいが、デイでは反発では、臨機応変に対応したい。
追いかけないことが得策【2021年12月8日】

NZD円

  • 予想レンジ:76.50~77.50
  • 基本戦略: 押し目買い
  • 予想時間:08:39 予想時レート: 77.03

反発が82.51でCapされて、75.97まで下値を拡大。ただ、既にスロー・ストキャスティクスが売られ過ぎ圏で、反転気味となっており、更に突っ込み売りは避けておいた方が良さそう。ただ、戻りでは、やれやれの売りが出易い状況は続きそうだ。

上値は、転換線と絡む77.26の戻り高値が抑えると弱い。77.93の戻り高値を越えて、78.89-07の窓の上限で、基準線や雲の下限が視野となるが、売りが出易い。79.55を越えて、80.12-19、80.58-87の戻り高値で雲の上限と絡む位置、81.15-35のレジスタンスが抑えると弱い。超えて81.89-82.22の戻り高値が視野となるが、抑えると上値追い出来ない。82.51を越えて月足からは82.75-83.00、83.80-90の月足のリバースH&Sのネックラインが視野となるが、売りが出易い。84.90の戻り高値を越えて、87.20-88、89.26,91.02などが視野となるが、92.40や94.03の戻り高値を前に、上抜けは不透明となる。 

一方下値は、79.12-43の戻り安値維持ではサポート形成となるが、75.97の直近安値を割れると、75.50や74.96の戻り安値まで視野となるが、維持では更に突っ込み売りは出来ないが、74.57の直近安値を維持出来ずに、74.13や73.66の安値まで割れると73.20-27、72.82-85ゾーンまでターゲットとなる。こういった位置は一旦維持される可能性はあるが、72.73まで割れると72.26、71.68-86ゾーン、71.49-53の日足の窓の上限まで割れると相場が崩れ気味となり、窓の下限となる70.48-52、69.71-70.00、69.37-45の戻り安値圏まで視野となるが維持では更に突っ込み売りは出来ない。リスクは68.88や68.65の安値、下限レンジ最安値となる68.21を割れるケースで、その場合下落が加速するリスクが高まり、67.53の戻り安値、66.32-66.59の戻り安値圏なども視野となるが、長期のサポートが控える。更に割れても過去の揉み合いレンジとなる63.10-66.17ゾーンなどは底堅い位置となりそう。このリスクは61.79割れとなる。

従ってデイの戦略としては、追いかけて買うのは得策ではないが、押し目があれば買い場探し。下値は、76.50方向への調整から76円前半を買い下がって、ストップは75.97割れ。ターゲットは、77.20-30が抑えるとこの手前では利食い。超えても77.93の戻り高値を前に上げ渋りでは、しっかりと利食いたい。また、こういった位置で売っても、ストップは77.93越え。この売りのターゲットは、77円が逆にサポートされると利食い優先。割れても76.50を前に下げ渋りでは、しっかりと利食っておきたい。 

追いかけないことが得策【2021年12月8日】