豪ドル円 上昇一服だが80円台序盤で確り、高値更新を伺う

為替相場予測

おはようございます。大塚亮です。

2021年8月31日の相場分析です。

概況

豪ドル円の8月30日終値は80.198円、前日比0.123円安と小幅下落した。取引レンジは80.373円から79.977円。

8月27日夜のパウエル米連銀議長講演からのドル全面安により豪ドル米ドルが一段高したために豪ドル円も27日深夜に80円を超える急伸となり26日未明高値を上抜いて8月20日夕安値77.896円以降の高値を更新した。

週足の30日午前には80.373円まで高値を切り上げたが、その後はイベント通過による上昇一服感から利益確定売り優勢となり30日午後には79.977円まで下落した。しかし80円割れは押し目買いされて利確し、その後は80円台序盤での小動きを続けている。

注目ポイント V字反騰の継続

豪ドル円は8月20日安値で下げ止まり、23日から3日連続の日足陽線(赤三兵)で上昇してきたが、27日の一段高によりV字反騰感が強まってきている。8月20日へ一段安する前は7月20日安値79.833円から7月23日高値81.659円までのレンジでほぼ横ばいのボックス型持ち合いを形成していたため、今回は一段安する前の持ち合い下限にある80円前後では上値抵抗感も出やすいところといえる。

5月10日高値85.795円で昨年3月底以降の天井を付けて下落期に入り、6月21日、7月20日、8月20日と3か月連続で月後半に一段安を繰り返してきたが、戻り高値も6月2日、7月6日、7月23日と8月11日のダブルトップへと切り下がりが続いて下降トレンドを形成してきた。このため8月20日安値を起点としたV字反騰も戻り高値切り下がりに終わればその後の下落でもう一段安へと進みかねない側面を持ち合わせている。V字反騰が本格的な上昇期を形成してゆくには7月23日高値を超えるところまで進む必要があり、そのためには今週末の米雇用統計を強気で通過してゆくことが望まれる。

注目情勢 オーストラリアの感染拡大

8月30日のオーストラリアにおける新型コロナウイルスの全国新規感染者は1375人で過去最多となった。このうちシドニーのあるニューサウスウェールズ(NSW)州が1290人と大半を示す。

ニューサウスウェールズ州政府は8月20日にロックダウンを9月末まで延長すると発表したが、その後も感染拡大が止まらない。シドニーは6月26日から7月9日までの間が当初のロックダウン期間だったが、延長に次ぐ延長が繰り返されている。メルボルンのあるビクトリア州も8月29日に9月2日までとしていたロックダウンの延長を決定したが、期限を示さなかった。

9月1日には4-6月期の豪GDPの発表があり、市場予想では前期比で1-3月の1.8%増から0.5%増へ伸びが鈍化し、前年同期比では1-3月期の1.1%増から9.2%増へ改善すると見込まれている。しかし昨年同期のコロナショック不況からの回復としては一桁台の増加では足りない印象であり、現在のロックダウンの影響により7-9月期の豪GDOはマイナス成長になるのではないかと懸念されている。仮に四半期GDPのマイナス成長となれば2020年4-6月期以来となる。

短期テクニカル分析

60分足チャートにおいては概ね3日から5日周期での騰落リズムがみられるが、豪ドル円は8月20日夕安値を起点として上昇期に入ってきた。26日朝高値でいったんピークを付けたが20日夕安値から5日目となる27日午前安値からの反騰で一段高したために30日午前時点では27日午前安値を新たな起点とした上昇期に入ったとした。

8月30日午前高値の後は上げ渋りから横ばい推移にとどまっているのでまだ一段高余地ありとし、30日午前高値超えからは31日夜、1日にかけて高値追及へ進みやすくなるとみる。ただし79.85円割れから続落に入る場合は弱気転換注意として27日午前安値試しへ向かう流れとみる。

60分足の一目均衡表では8月27日夜の一段高で遅行スパンが好転、先行スパンも上抜き返したが、その後は横ばい推移に入っているために遅行スパンは実線と交錯している。先行スパンの上限が下値支持線となっているので、先行スパン転落回避中は上昇余地ありとし、30日午前高値超えからは遅行スパン好転中の高値試し優先とするが、先行スパン転落からはいったん下げに入る可能性があるとみて遅行スパン悪化中の安値試し優先へ切り替える。

60分足の相対力指数は横ばい推移のため50ポイントを挟んで小動きだが、60ポイント超えからは上昇再開とし、45ポイント割れからはいったん下げに入りやすいとみる。

8月31日の売買戦略

上昇一服による揉み合い中のため、まだ一段高へ進む可能性ありとみる。80円から79.85円にかけてのゾーンは押し目買いされやすい水準とし、30日午前高値80.373円超えからは80.65円、80.85円を段階的に試すとみるが81円を目指すには時期尚早と考える。79.85円割れから続落の場合は27日午前安値79.418円試しとするが、底割れ回避から80円台を回復するところからは上昇再開とみる。

8月31日の注目経済指標

8月30日午前発表の豪7月住宅着工許可件数は前月比8.6%減となり6月の5.5%減から悪化、市場予想の5.0%減を下回った。4-6月期の豪経常収支は205億豪ドルの黒字で前期の183億豪ドルから拡大したが市場予想の210億豪ドルは若干下回った。これら指標発表への市場反応は限定的だった。

  • ドイツ
  • 16:55 8月 失業者数 前月比 (7月 -9.10万人、予想 -4.00万人)
  • 16:55 8月 失業率 (7月 5.7%、予想 5.6%)
  • 英国
  • 17:30 7月 消費者信用残高 (6月 3.0億ポンド、予想 4.4億ポンド)
  • 17:30 7月 マネーサプライM4 前年同月比 (6月 6.9%)
  • ユーロ圏
  • 18:00 8月 消費者物価指数速報値 前年同月比 (7月 2.2%、予想 2.7%)
  • 18:00 8月 消費者物価コア指数速報値 前年同月比 (7月 0.7%、予想 1.5%)
  • 米国
  • 22:00 6月 米連邦住宅金融局住宅価格指数 前月比 (5月 1.7%、予想 1.9%)
  • 22:00 6月 ケース・シラー米住宅価格指数 前年同月比 (5月 17.0%、予想 18.5%)
  • 22:45 8月 シカゴ購買部協会景況指数 (7月 73.4、予想 68.0)
  • 23:00 8月 コンファレンス・ボード消費者信頼感指数 (7月 129.1、予想 124.0)