ポンド円 151円割れを買われて151円台前半での下げ渋りの持ち合い

ポンド円 151円割れを買われて151円台前半での下げ渋りの持ち合い

おはようございます。大塚亮です。

2021年9月17日の相場分析です。

概況

ポンド円の9月16日終値は151.362円、前日比0.020円安と小幅続落した。取引レンジは151.566円から150.872円。

9月14日に英雇用統計が好調だったことで152.845円へ上昇して8月20日安値149.182円以降の高値を更新したが、8月の米CPI上昇率が鈍化したことでドル円が急落、ポンドドルも1.390ドル到達後の反動安となったためにポンド円は14日深夜に152円を割り込んだ。15日夜にかけてドル円が109.09円まで大幅続落したことでポンド円は150.827円まで安値を切り下げたが、15日夜のNY連銀景況指数が予想を上回ったことでドル円が反発したためにポンド円も151円割れを買い戻されていた。

9月16日は151.50円を超えるところは抵抗にあって下落し、16日夜の米経済指標が総じて強かったことでドル全面高となり、ドル円が反騰する一方でポンドドルが下げる展開で、ポンド円はポンドドルの下落局面で150.872円まで下げたものの15日夜に続いて151円割れは買い戻されて151円台序盤へ戻している

注目ポイント ドルストレートでのドル高感強まる

9月16日夜の米経済指標では、8月の小売売上高が前月比1.8%増となり7月の1.8%減から回復、市場予想が0.8%減だったことに対しては若干のサプライズとなった。また9月のフィラデルフィア連銀景況指数が30.7となり8月の19.4及び市場予想の18.8を大幅に上回る改善となったこともドル高材料となった。週間新規失業保険申請件数が前週の31.2万件から33.2万件へと若干増えて市場予想の33.0万件も上回ったものの改善傾向の範囲にあり、15日夜のNY連銀景況指数の改善も含めて米経済指標が総じてしっかりしている印象となった。

9月21-22日に米FOMCが開催されるが、9月3日の米8月雇用統計での就業者増加数が期待外れだったことで米連銀のテーパリング開始決定は見送られるとの見方が強まったものの、年内にテーパリングを開始するとの基本姿勢は変わらないと再認識されて米雇用統計通過後はドル高基調となっている。その中でもポンドドルは英10年債利回り上昇等により9月8日から9月14日にかけて反騰したが、戻りも一巡して下落に転じ、16日夜には15日午前安値を割り込んで14日夜からの下落が二段目に入っている。

9月16日夜はユーロドル豪ドル米ドルが9月3日以降の安値を更新している。FOMCへ向けてはドル高優勢の流れで進みやすいと思われるが、ドル円の反発とポンドドルの反落が交錯してポンド円は151円割れを買い戻されつつ151.50円台で戻り売りにつかまるボックス型持ち合いの様相だが、基本的にはポンドドルの流れを優先すれば持ち合い下放れを試しやすいところと思われる。

長期テクニカル 124円から156円までの長期ボックスレンジ

ポンド円は5月27日高値で156.07円まで上昇したところから下落してきているが、これは2018年2月2日高値156.61円に迫ったところからの下落である。2016年10月7日底124.12円から2018年2月2日高値までが70週の上昇だったが、今回は2020年3月18日底124.10円から今年5月27日高値まで63週の上昇でほぼ同値規模、同期間規模の上昇を実現して壁にぶち当たった印象だ。

2016年10月底以降を5年に及んで124円から156円までのボックス相場とすれば、このボックス圏を突破してゆくためには相当程度の推進力が備わらなければならず、ドルの歴史的全面安、あるいはポンドの独歩高または円の独歩安による上昇力が加速することが必要と思われる。

仮に長期のボックス相場の上限に達して揺れ返しの下落期に入れば、2018年2月2日天井からの下落時並みの展開になることも考えられる。もちろん、現時点でボックス圏の下限まで下げるという想定は時期尚早であり、2020年3月底からの上昇一巡で中勢レベルの調整安を入れても、140円台中盤までで押し目を形成して切り返せば、次の上昇期にボックス圏を上抜けることも可能と思われるが、そのための足場固めが確りできるかどうか、できない場合は下げも厳しいものになる可能性を抱えている点には留意しておきたい。

ちなみに2020年3月18日底と2020年9月22日安値を結ぶこれまでの上昇トレンドの下値支持線は7月20日及び8月20日安値を下支えしており、8月20日安値を割り込んで7月20日以降のやや右肩上がりの流れから転落すると中長期的なトレンドからの転落にもつながる。

短期テクニカル分析

ポンド円の60分足レベルでは概ね3日から5日周期での底打ちとピークアウトを繰り返すリズムがある。

9月14日夜高値からの急落が15日夜安値で一服しており、9月9日夕安値から4日目となる15日夜安値で目先の底を付けたと思われる。その後は持ち合いの様相で、16日夜は新たな安値更新を回避しているので17日夜から21日夜にかけての間への上昇余地が残るが、151.50円超えを売られる展開が続くうちは持ち合い下放れへ進みやすいと注意し、15日夜安値割れからは新たな下落期入りとして20日夜から22日夜にかけての間への下落が想定される。

60分足の一目均衡表では9月15日夜安値から持ち合いに入っているので遅行スパンは実線と交錯して方向感に欠ける。先行スパンが分厚いが17日午前時点では先行スパンへ潜り込んできている。先行スパンからの転落を回避するうちはその上限を試す可能性があるとみるが、先行スパン転落からは下げ再開を優先し、15日夜安値割れからは持ち合い下放れに入るので遅行スパン悪化中の安値試し優先とする。

60分足の相対力指数は15日夜と16日夜の両安値がほぼフラットだったのに対して指数のボトムが切り上がる強気ダイバージェンスがみられるので目先は戻りを試してもよいところだが、40ポイント割れからは下げ再開と30ポイント以下への低下を目指すとみる。

9月17日の売買戦略

9月15日夜安値からは151円割れを買い戻されて151.50円超えを戻り売りにつかまるボックス型持ち合いとなっているので、この範囲では逆張り有利とし、持ち合い放れからはその流れにつくスタンスで構えたい。わずかな高値更新や安値更新では土俵でいう「徳俵」に足が残る形で揺れ返す可能性があると注意するが、15日夜安値割れからは下放れと仮定して150.50円、150.25円、150.00円と順次試す流れへ進むとみる。151.60円超えからは持ち合い上放れとなるものの14日夜からの下落基調の範囲とみて151.80円台では戻り売りにつかまりやすいとみる。

9月17日の注目指標

 英国
・15:00 8月 小売売上高 前月比 (7月 -2.5%、予想 0.8%)
・15:00 8月 小売売上高 前年同月比 (7月 2.4%、予想 2.7%)
・15:00 8月 小売売上高・除自動車 前月比 (7月 -2.4%、予想 0.8%)
・15:00 8月 小売売上高・除自動車 前年同月比 (7月 1.8%、予想 2.5%)

 ユーロ圏
・17:00 7月 経常収支・季調済 (6月 218億ユーロ)
・17:00 7月 経常収支・季調前 (6月 240億ユーロ)
・18:00 7月 建設支出 前月比 (6月 -1.7%)
・18:00 7月 建設支出 前年同月比 (6月 2.8%)
・18:00 8月 消費者物価指数改定値 前年同月比 (速報 3.0%、予想 3.0%)
・18:00 8月 消費者物価コア指数改定値 前年同月比 (速報 1.6%、予想 1.6%)

 米国
・23:00 9月 ミシガン大学消費者信頼感指数速報値 (8月 70.3、予想 72.6)

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