アノマリーとは何かを知ると、FXで相場を見るのが面白くなる!?

アノマリー

あなたは「アノマリー」という言葉を聞いたことがありますか?

投資の世界にいる方なら、一度は耳にしたことがあるのではないでしょうか。

中には、聞いたことはあるけど信じていない、というFXトレーダーや投資家もいるかもしれません。

そもそもアノマリーとは「理由はよくわからないものの、なぜかそのとおりになることが多い」 という、不思議な法則のようなものを指した言葉です。

「理由がよくわからないなら、投資家として信じないほうが良いのでは?」

このように感じる方もいるかもしれませんが、それだけを理由にあえて無視してFXや株式投資に取り組むのは、ひょっとしたら危険なことかもしれません。

この機会にアノマリーの理解を深めて、あなたのトレードに活かしたり、リスク回避に取り組んだりするきっかけにしましょう。

アノマリーとは?

アノマリーとは「ある法則や理論からみて異常(例外)、または説明できない事象」 のことをいいます。

基本的に、投資をする場合の主な投資スタイルは3つに分けられます。

ひとつはテクニカル分析。

これはチャートにラインを引いたり、インジケーターを表示させたりしながら、過去の値動きから法則を見出して、今後の動きを予測する分析方法ですね。

もうひとつはファンダメンタルズ分析。

こちらは経済的に注目するべき話題から、今後の相場の展望を予測する分析方法です。

どちらも予測する上で根拠になる要素があり、そこから投資を行っていくわけですが、最後に残った投資スタイル「アノマリー」は、どちらの方法とも違います。

その相場において、はっきりした理論的な根拠を持つわけではないものの、よく当たるといわれる経験則に当てはめてみる、これがアノマリーなのです。

アノマリーは単なる迷信じゃない!?

アノマリーについて、これだけの説明だと眉唾ものだと感じるかもしれません。

「ハッキリした根拠がないのに投資をするのは危険!」

「これを理解することが、本当に投資に役立つの?」

なんて感じる方も少なくないでしょう。

しかし蓋を開けてみると、投資の世界でアノマリーを意識しているFXトレーダー、投資家は少なくありません。

ここでお伝えしたいのは「相場がすべてアノマリー通りに動く」といった怪しい話ではなく、「アノマリーを意識する投資家がたくさんいる」 という点にあります。

なぜ明確な根拠がないのに、FXトレーダーや投資家はアノマリーを意識するのか……それは、相場というものは市場参加者の心理によって動くから です。

どんなに根拠がなかったとしても、たとえば「東京で雨が降ったらドル円は上がる!」と、全てのFXトレーダーが信じていたとすれば、都心で雨が降るだけでドル買い・円売りがすすんでいくはずですよね?

つまり、相場が動く根拠があるかどうかは、実はあまり関係ないともいえます。

中には有名なものもたくさんあります。

そうしたアノマリーを意識するFXトレーダーが増えれば増えるほど、自然と相場にも影響が出てくることでしょう。

だからこそ、相場と向き合う際にアノマリーを意識しているFXトレーダーや投資家がいるんですね。

月ごとのアノマリー

ここからは、数あるアノマリーの中から特に有名なものを取り上げていきましょう。

最初に紹介するのは季節要因で動くアノマリーです。

「この時期はこんな動きをしやすい」といった特徴が、実は毎月あるんですよ。

まずは、アノマリーの各月ごとに相場への影響をチェックしてみます。

1月のアノマリー

1月のはじまりはお正月シーズンのため薄商いとなりやすい特徴があります。

ただ、欧米企業が会計年度の始まりとなるため、変動幅が大きくなる傾向にもあります。

ちなみに会計年度について、アメリカでは フィスカルイヤー(fiscal year) 、イギリスでは フィナンシャルイヤー(financial year) と呼ばれているそうです。

さらにドル円に限ったアノマリーですが、1月につけた相場の高値または安値が、その年の最高値・最安値となる傾向もあるといいます。

2月のアノマリー

2月は、前月の流れを引き継ぐことが多いといわれています。

さらに2月といえば節分がありますが、投資の世界には 「節分天井彼岸底」 というアノマリーがあるんですよ。

これは、節分の日に相場の天井値をつけやすく、それが彼岸の時期である3月20日ごろに底をつく、といった傾向を捉えたものです。

3月のアノマリー

日本では3月末で決算し、4月から新たな年度とする企業が多いですよね。

そのため3月は多くの企業が決算期に突入する時期です。

企業は外貨を日本円に替える必要があるため、相場は円高になる傾向があります。

ちなみに、この資金の動きを リパトリエーション(Repatriation) と呼ぶので、アノマリーのひとつとしてぜひ、覚えておきましょう。

4月のアノマリー

3月で決算を終えた日本の企業は、ここで年度初めを迎えます。

企業が再び外貨を持ち始める月なので、先月とは逆に4月は円安傾向になりやすいといえます。

円安傾向の根拠はそれだけではありません。

月末から始まるゴールデンウィークは、海外旅行に出かける日本人が多いですよね。

そのため旅行者による日本円と外貨の交換も影響して、 4月は円安になりやすい と見られています。

5月のアノマリー

5月の有名なアノマリーに「Sell in May(5月に売れ)」というものがあります。

これはアメリカの株式相場のアノマリーですが、その影響から為替相場においても相場の方向が、ドル安・円高になりやすいといわれています。

※「Sell in May, and go away; don’t come back until St Leger day.」の略称。意味は「5月に売って Leger day(9月第2土曜日)まで戻ってくるな」となります。

6月のアノマリー

決算月について注目してみると、6月は「第1四半期」に当たります。

年末や3月ほどではないものの、リパトリエーションの影響は少なからずあると考えておくと良いでしょう。

加えて6月は日本の企業だと、株式配当金が行われる月であったり、ボーナス支給の月であったりします。そのため6月が 大きく動く時期 だといえますね。

6月のアノマリーは、実際に相場の動きを検証した記事もあります。

ぜひこちらも参考にしてみてくださいね。

7月のアノマリー

7月は円安ドル高になりやすいといわれます。

その理由のひとつとして、アメリカの株式相場が7~9月にかけて株価上昇しやすい 「サマーラリー」 と呼ばれるアノマリーの影響もあると思います。

また夏場は、サマーバケーションを取得するファンドも多いため、市場参加者が減って相場が動きにくい。 「夏枯れ相場」と呼ばれる傾向も見られます。

8月のアノマリー

8月も引き続き「夏枯れ相場」のアノマリーが続きます。

特に日本の8月といえばお盆休みがあるため、その意味でも相場が動きにくい時期だといえるでしょう。

またヘッジファンドの。 「45日ルール」 に当てはまる時期でもあります。

「45日ルール」とは、投資家がファンドを解約する場合、各四半期末の45日前に通告する必要がある、というヘッジファンドのルールのことです。

9月のアノマリー

日本企業の第2四半期、いわゆる中間決算を迎える時期です。

これまでのリパトリエーションと同様に、外貨を日本円に変更する必要があるため円高になる傾向が見られます。

さらに9月、そして10月にかけて 「秋の大相場」 というアノマリーもあります。

夏の期間に比べて、相場が大きく動き出すといわれるため、具体的にどちらに動き出すのか注意しておく必要がありそうですね。

10月のアノマリー

FXのアノマリーを考える上で、特に注目したい時期……といえるかもしれません。

この時期には 「10月効果」 と呼ばれる、米株が下がり底を打ちやすいというアノマリーがあるのです。

過去に、歴史的な大暴落が何度も10月に起こりました。

有名なところだと、1929年10月24日の。 「暗黒の木曜日(Black Thursday)」 、1987年10月19日。 「暗黒の月曜日(Black Monday)」 、日本の出来事では2014年10月31日。 「黒田バズーカ(第2砲)」 がありました。

11月のアノマリー

11月の第4木曜日、アメリカには。 感謝祭(Thanksgiving Day) と呼ばれる祝日があります。

さらに多くの州では翌日も祝日となるため最大4連休となります。

ニューヨーク市場が休場となるばかりでなく、ファンドの決算時期も近いことから、多くの投資家は休暇前に調整を入れることが珍しくありません。そのため相場にも少なからず影響を与えるアノマリーだといえますね。

さらに11月は、新しい方向性に動き始める時期ともいわれます。

12月のアノマリー

12月は多くの欧米企業にとって決算期です。

そのため ドル高・円安になりやすい傾向がある といわれています。

さらに年末にはクリスマス休暇があり、そこから年末の休暇に突入するため、市場が閑散として、より一層の薄商い傾向が見られる時期でもあります。

曜日や日付に関するアノマリー

ここまで確認してきたアノマリーは、もちろん全てが必ず起きるわけではありません。

しかし、そうした傾向があると把握するだけでも、今後のトレードプランを考える上で役立つと思いませんか?

そうしたアノマリーは月ごとの傾向だけではありません。

毎週または決まった日付で見られるような現象もあるんですよ!

ゴトー日

実は、名前の由来はそのままで、。5と10のつく日を「ゴトー日」と呼んでいます。

特に輸入を行う企業などは、決算時に円をドルに両替します。

その決算日として多いのが【5や10のつく日】つまりゴトー日なんですね!

この傾向から、ゴトー日になると金融機関の保有するドルが不足する、いわゆる 「仲値不足」 と呼ばれる事態が起きる場合があります。

金融機関は仲値不足を解消するためにドルを買い、日本円を売るわけですが、これによりドル高円安が発生します。

つまり、5の倍数の日は日本時間9時55分に向けて、円安になりやすいという傾向があるのです。

これがゴトー日のアノマリーです。

ちなみに、5の倍数の日が祝日や土日だった場合はゴトー日が前倒しになります。

毎週水曜スワップ

土日についていたスワップは、翌週の水曜日(木曜の早朝6~7時)に 3倍 でつきます。

土日は市場が閉まっているため金利が付託されないので、水曜日にまとめて土日の分がつくようになっています。

つまり水曜日の夜中~木曜日の早朝にかけて「円安(低金利通貨売り)+高金利通貨買い」が入るんです。

このアノマリーは、ファンダメンタルズ要因である米国FRBの利上げの話や日銀のマイナス金利なども影響してくるポイントなので、とても重要な日だといえるでしょう。

ちなみに毎週水曜スワップに対して、トレードは避けたほうが良いとまではいわれていませんが、「円安(低金利通貨売り)+高金利通貨買い」が入る傾向にあるわけですから、それを踏まえた上でトレードしたほうが損失になった場合でも最低限まで抑えることができるかもしれませんね!

ジブリの法則

これは日本限定のアノマリーです。

「ジブリ」といえば、毎週金曜日の『金曜ロードショー』でたびたび放送されている印象がありませんか?

実は、これが相場の荒れる前触れとして、まことしやかに広まっているんです!

具体的には、ジブリ作品が放送された後は相場が荒れ、さらに翌週の月曜日にも荒れた相場が続いてしまう……というもの。

もちろん、これも他のアノマリーと同じく、多くのトレーダーに注目されるようになった理由があります。

なぜジブリ作品とFXが結びつくのか、詳細はこちらの記事で取り上げていますので、気になった方は併せて読んでみてくださいね。

星のめぐりに影響されるアノマリー

実は、星の巡りに関連付けたアノマリーも多く知られています!

一見するとスピリチュアルな印象が強いと感じるかもしれませんね。

ただ、実際に意識するトレーダーも少なくないことを考えたら、アノマリーを覚えておいても損はないと思います。

水星逆行

これは地球と水星の位置関係を捉えたアノマリー現象です。

地球から見たときに、水星がいつもと反対方向に見えることがあるんですよ。

この期間は年に3回、そして1回あたり3週間ほど続く現象なのですが、占星術の世界ではこの期間をネガティブな期間と見ているそうです。

たとえば人間関係の悪化やトラブル、また 通信機器の故障が発生しやすいなどといわれています。

この時期の相場は大きな レンジ相場となる傾向にあるようで、高値安値がヒゲで突破して損切りした途端に戻ったり、サポレジラインを突き抜けたと思ったら戻ったり、などといった不安定な動きを見せやすいんだとか。

一見すると怪しいと感じる方も多いかもしれません。

しかし水星逆行のアノマリーは世界的にも有名です。

世界各国のヘッジファンドの中でも、占星術師を雇っているトレーダーも多いといいますから、かなり意識されたアノマリーといえますね。

満月と新月

昔から新月や満月は、さまざまな場面で取り上げられますよね。

たとえばこの日になると、メンタルが不安定になる、という方も珍しくありません。

その根拠として、地球の引力が微妙に変化していることが挙げられています。

実は、今回のアノマリーもそこに繋がっていくのです。

つまり、 月の満ち欠けに影響してトレーダー心理も変化しやすく、その結果として相場が荒れたり、トレンド転換が起きたりするということ。

相場の様子が不安定だと感じたり、トレード成績が安定しなかったりしたら、思い出してみてくださいね。

その日はもしかすると、満月か新月なのかもしれませんよ。

アノマリーを味方につけたFX

全てを覚えて相場に当てはめようとするとキリがないですし、なかなか思ったようにトレードできなくなってしまうでしょう。

アノマリーは、相場状況にあわせて取り入れてみるのが効果的です。

そして、ピックアップするなら、多くのトレーダーに知られたものを覚えておきましょう。なぜなら 有名なものほど意識される可能性が高く、相場がそのとおりに動くかもしれないからです。

アノマリーと上手に付き合うことで、利益が狙える場面が事前に見つけられたり、逆にリスクの高い場面を避けたりすることもできるでしょう。

テクニカル分析、ファンダメンタルズ分析とあわせて意識しながら、ぜひ相場を見る目を磨いていきましょうね。

FXの常勝トレーダーを目指すために

ここでひとつだけ、注意することがあります。

それは、 アノマリーを過信しすぎないことです。

これは投資全般にいえることですが、「このように言われているから、絶対にそうなる!」ということは、投資の世界ではあり得ません。

特にアノマリーは明確な根拠がないため、しっかりとしたFXのスキルが土台として必要不可欠だといえます。

常勝トレーダーを目指したいと考えている方は、この点に気をつけてみてくださいね。