ポンド円 FOMC後はドル高、円安に支えられつつポンド安に圧されやすい状況

ポンド円 FOMC

ポンド円の8月18日終値は150.991円、前日比0.442円高と反発した。取引レンジは151.409円から150.305円。

日足は8月12日から17日まで4日連続陰線となり8月16日に前日比0.741円安、17日も同0.679円安と続落し、18日早朝には150.305円まで安値を切り下げてきたが、その後はポンドドルが早朝から19日未明にかけて戻したこととドル円も16日夜安値からの反騰を継続したことにより、ポンド円はポンド高と円安が重なる形で19日未明にはこの日の高値となる151.409円まで戻り高値を切り上げてきた。

しかし19日未明のFOMC議事録公開からはドル円がいったん下落、ポンドドルもいったん上昇してこの日の高値を付けたものの早々に失速したため、ポンド円は両面から押されて150.849円まで小反落した。

8月19日午前はポンドドルが19日未明高値からの続落となる一方、ドル円が上昇再開に入っていることでポンド円は強弱相殺ながらやや円安に支えられて確りし151円を挟んで戻りを試しつつあるところだ。

注目材料 米FOMC議事録公開後はドル高

米連邦準備制度理事会(FRB)は8月19日未明に7月27-28日に開催した連邦公開市場委員会(FOMC)議事要旨を公開した。議事録では米国債等を購入する量的緩和政策の縮小=テーパリングについては大半の参加者が「年内開始が適切」とし、複数の参加者は「数か月以内の開始を支持」していた。早ければ年内にもテーパリングが開始される可能性もあるというのが市場の認識でありこの点については特段のサプライズは無かったが、7月の米コアCPI上昇率の鈍化や先週末のミシガン大消費者信頼感指数の予想外の悪化及び週明けのNY連銀製造業景況指数が大幅に悪化したことなどでテーパリングは急がれないと市場は認識を弛めていた。

今回の議事録では物価上昇率についての警戒感も示されており、米連銀としては雇用回復は順調とみながらも物価上昇が年後半には落ち着くとの従来の見方がやや楽観過ぎるかもしれないとの警戒感も持っており、市場の認識よりもテーパリングを先送りしない姿勢ではないかという印象を抱いた。

発表当初は一時的にドル安反応となり、早々にドル高へ揺れ返し、19日午前序盤はドル高感が強まってきている。
ポンドドルは19日午前に18日朝安値1.37216ドルに迫っているが底割れには至っていない。ドル円はFOMC前の高値に迫っており高値更新を伺う勢いとなっているが、ポンドドルが底割れしてドル円が高値切り上げに入ればドル高感が強まる状況に入る。ポンド円としては円安の勢いが勝れば円安由来で上昇可能だが、ポンドドルが底割れから急落商状に陥ればポンド安に大きく足を引っ張られかねないところだ。

注目材料 英国のインフレ感は落ち着く

英国民統計局が8月18日に発表した7月の英国の消費者物価指数(CPI)上昇率は前年同月比2.0%となり6月の2.5%から低下、市場予想の2.3%を下回った。前月比は0.0%で6月の0.5%から低下、市場予想の0.3%も下回った。コア指数の前年同月比は1.8%で6月の2.3%から低下して市場予想の2.2%を下回った。

同時に発表された7月の小売物価指数(RPI)の上昇率は前年同月比で3.8%となり市場予想の3.6%を上回ったが6月の3.9%からは低下した。前月比は0.5%で予想の0.3%を上回ったものの6月の0.7%から鈍化した。

発表直後にはややポンド売りの反応も見られたが動きは限定的だった。

英中銀のインフレ目標は2.0%であり、中銀は物価上昇の上ブレを一時的なものとして年後半には落ち着くとの見通しを示してきたが、今回の発表は中銀見通しに沿ったもので、インフレの過熱感への懸念は後退した。インフレが進行すれば英中銀も金融緩和政策の見直しを迫られかねないが、落ち着いているうちは景気回復を優先させて金融政策の現状維持を続けやすい。

英中銀は8月5日の金融政策委員会で政策金利を過去最低の0.1%に据え置き、量的金融緩和による資産購入枠についても従来からの総額8950億ポンド(国債8750億ポンド、社債200億ポンド)を維持している。米連銀がテーパリングを急ぐ姿勢であるのに対して英中銀が急がない姿勢となれば、両中銀のスタンスの差がポンド安要因となりやすくなる。

短期テクニカル分析

ポンド円は8月10日夜高値153.31円からの下落が18日朝安値150.305円で一巡して戻しに入っている。ポンドドルの下落感もあるために上値が抑えられる可能性もあるが、19日朝安値150.849円を割り込まないうちは19日の日中から20日にかけては高値試しを続ける可能性がある。19日朝安値を割り込む場合は18日朝安値からの戻り一巡による下落再開と仮定して18日朝安値試しとし、底割れからは新たな下落期入りとみて21日朝から25日朝にかけての間への下落を想定する。

60分足の一目均衡表では先行スパンへ潜り込んできているので、先行スパンを突破するところからは高値試しを継続しやすいとみて遅行スパン好転中の高値試し優先とするが、先行スパンから転落する場合は下げ再開とみて遅行スパン悪化中の安値試し優先とする。

8月19日の売買戦略

8月19日朝安値150.849円を下値支持線、19日未明高値151.409円を上値抵抗線とし、高値更新からは152円を目指す上昇とみて短期的には押し目買い有利の展開で進みやすいと考える。19日朝安値割れからは下げ再開の可能性を優先して戻り売り有利の展開とみて18日朝安値試しとし、底割れからは149円台後半(150.00円から149.50円)を目指す流れとみる。また150.50円以下での推移なら20日、21日と安値試しを続けやすいとみる。

今晩の経済指標

  • ユーロ圏
  • 17:00 6月 経常収支・季調済 (5月 117億ユーロ)
  • 17:00 6月 経常収支・季調前 (5月 43億ユーロ)

 

  • 米国
  • 21:30 新規失業保険申請件数 (前週 37.5万件、予想 36.3万件)
  • 21:30 失業保険継続受給者数 (前週 286.6万人、予想 280.0万人)
  • 21:30 8月 フィラデルフィア連銀製造業景況指数 (7月 21.9、予想 23.0)
  • 23:00 7月 コンファレンスボード景気先行指数 前月比 (6月 0.7%、予想 0.8%)