来週は中央銀行の動きに注目【YEN蔵のFX相場分析】

2021年9月13日週 為替相場分析

こんにちは。YEN蔵です。

今週の為替相場振り返りです。

今週(9月13日週)の振り返り

来週は中央銀行の金融政策発表に注目

今週の週初はドル円は110円台前半でスタートし、クロス円も高いレベルでスタートしました。日本株は引き続き堅調で3万円を維持してスタートし14日には先物ベースで一時30,620円まで上昇しました。

14日には米国のCPI(消費者物価指数)の発表がありました。現在米国は景気が好調で物価が上昇しています。物価が上昇するとFRBは金融緩和の縮小を急ぐ可能性があり、テーパリング(債券買入縮小)の時期が市場の注目材料になっている中で注目度が高い指標でした。結果は予想より弱い数字になりました。

    総合CPI:
    前月比0.3%、前月0.5% 予想0.4%、前年比 5.3% 前月5.4% 予想5.3%
    コアCPI:
    前月比0.1%、前月0.3% 予想0.3%、前年比 4%  前月4.3% 予想4.2%

数字の発表直後は物価の上昇が弱まったことで米長期金利が低下してドル安、株高のリスクオンの流れになりました。米10年債利回りは1.34%から1.27%に低下し、それに伴ってドルインデックスは92.32まで下落し、それぞれ週の安値まで下落しました。

これでドル円は109円台中盤まで下落し、ユーロドルは1.1845まで、ポンドドルは1.3913まで、ニュージーランドドルも0.7150まで、それぞれ週の高値まで上昇しました。同時にユーロ円も130.20,ポンド円は152.85,ニュージーランド円も78.60とそれぞれ週の高値まで上昇しました。

しかしここがクロス円も高値となり、その後株価が世界的に下落するとドル高、円高の流れとなりユーロドル、ポンドドル、ニュージーランドドルとそれぞれ対円でも下落しました。

今週は中銀ウィーク

一番の注目はFOMC

今週は多くの中央銀行の金融政策の発表があります。22日にFOMCがあり、もちろんこれが一番大きなイベントです。しかし翌日にも英中銀、スイス中銀、ノルウェー中銀、南アフリカ中銀、トルコ中央銀行と5行の金融政策の発表があります。

直前になって米国株の下落、ドルの上昇が始まったのは、やはりFOMCを警戒しての動きかもしれません。今回のFOMCではテーパリング(資産買い入れ縮小)開始の決定はないのではないかと予想します。すでにパウエルFRB議長は今年中のテーパリング開始を言及しています。市場の予想では11月のFOMCの予想が有力です。

それでは今回のFOMCでの注目ポイントはどこになるのでしょうか。

9月のFOMCで注目されるのはFOMCスタッフによる経済予測とドットチャートです。

ドットチャートというのはFOMCメンバーによる今後の政策金利の予測です。投票権のあるメンバーたちの今後の予測ですからマーケットはかなり注目しています。

もちろんパウエルFRB議長の記者会見も注目するポイントです。

FOMC以外ではトルコ中銀の政策金利発表が注目されます。カブジュオール・トルコ中銀総裁は政策金利はインフレを上回る水準が必要と述べています。現在トルコのインフレ率は19.25%なので、政策金利の19%を上回っています。しかし8日にコアインフレ率を重視すると発言し、コアインフレ率は前年比16.76%なので、にわかに利下げの思惑が高まっています。ここまでカブジュオール総裁は政策金利を19%に据え置いており、なんとかトルコリラの急落を防いできました。しかしエルドアン大統領からは利下げの圧力を受けており、この発言も利下げを正当化するため布石ではないかと市場では警戒されています。もし利下げが行われるようであれば、トルコリラは急落する可能性があります。

注目通貨はユーロドル

ユーロの下落は継続中

来週はFOMCでドルの方向性が注目されます。ユーロに関してはもう一つイベントが予定されています。26日ですがドイツ連邦議会の総選挙があります。現在のメルケル政権はCDU・CSU(キリスト教民主・社会同盟)とSPD(ドイツ民主党)大連立です。16年間首相を務めたメルケル首相が引退する中でCDU・CSUの支持率が低下しSPDの支持率が上昇しています。選挙戦はCDU・CSU、SPD、緑の党との三つ巴の戦いになっています。選挙後の組閣も含めてドイツの政治的不透明感がユーロの重石にもなっています。

ただこの結果はある程度織り込まれている可能性もあります。

ユーロドルは1.19付近が戻り高値になり、直近は25日移動平均線、一目均衡表の雲の下限が位置する1.18付近が短期的なレジスタンスになっています。

FOMCに向けてドルが堅調に推移する中で、1.18台前半が上抜けできなければ8月20日の安値1.1650付近を目指す展開が予想されます。

ただ現状では22日のFOMCでよほどタカ派なスタンスにならない限りは1.16~1.1650のゾーンは維持されると思われ中期的には1.16~1.19のレンジの継続を予想します。

チャートはユーロドルの 日足、5日、25日、75日、25日移動平均線(EMA)、一目均衡表、RSI、スローストキャスティックス、DMI、MACDです。