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こんにちは。YEN蔵です。
今週の相場振り返りです。
目次
今週(11月30日週)の振り返り
先週のドル円は株価の上昇もあり一時104.75付近まで上昇しましたが、その後はやはりドル売りの圧力を受けて103.67まで下落しましたが104.20付近に戻って終了しました。
相変わらず104円をはさんだ動きでドル円はレンジトレードがまだしばらくは有効なようです。
現在マーケットではリスク選好の流れになっていて株高、ドル安が続いています。その中でドル安でもユーロ円や豪ドル円のクロス円が上昇することで円安の流れもあり、ドル安と円安が綱引きしてドル円が動きづらくなっています。
また今週は3日に消滅するオプションがありました。オプションは期日が来て消滅する前にはそのオプションの権利行使価格前後で売買が交錯しますのでレンジになることがよくあります。
今週は3日の期日で権利行使価格が103円、104.円、104.50に大きなオプションがありました。特に104円のオプションは規模が非常に大きく、このオプションに絡んだ需給で下がれば買い、上がれば売りの需給がでてきたために104円台中盤の動きが続きました。このようなオプションのトレードをガンマトレードというのですが規模が大きいほど、期日が近づくほど市場に影響を与えます。このオプションはニューヨークカットといって3日のニューヨークの午前10時、東京時間の0時に消滅しました。ですからドル円は3日のオプションの消滅する直前に104円を割れるまでは104円台のレンジが続いていました。
このように規模の大きなオプションの期日が近づくとマーケットに大きな影響を与えることがよくありますからオプションの動向には注意が必要です。
注目ポイント
FRBの大規模緩和は株式市場や新興国市場への資金流入を促しています。一方で欧米の実体経済はそれほど回復していない状況で、なおかつ再ロックダウンのようになっていて再度経済、特にサービス業の減速に注意が必要です。
4日に発表された11月の米国の雇用統計では非農業部門の雇用者が前月より減少しました。非農業部門雇用者数は24.5万人増加となり7か月連続で増加しましたが前月の61万人からは大幅に減少しました。
原因としてはこの時期は年末商戦に向けて通常ならば増加する娯楽、宿泊などのサービス業が小幅な伸びとなり、小売業に至っては減少に転じたことが原因になりました。
一方で失業率が6.7%と予想と前月の6.8%を下回ったことは良い兆候でした。
この指標によって一時ドルは買いも出されましたが結局米国株価はダウが248ドル上昇など株価の上昇は続きました。
今週の注目材料は欧米の感染拡大とそれによって経済がどうなるのか、経済に減速傾向があるのならば中央銀行の追加緩和があるのかどうかです。
10日にECBが理事会を開きます。今回の会合では追加緩和が予想されています。そしてさらに来週の15~16日にはFOMCが開催されて、ここでも何らかの緩和のサインが表明されるのではないとの思惑が広がっています。
今後感染拡大によって欧米諸国の経済活動が減速する中で、ワクチンの接種が広がるまでの時間稼ぎの緩和策がさらに拡大されるかどうかがマーケットの注目材料になります。
緩和策が拡大されて市場が好感すればリスク選好の流れは継続して株高、ドル安は継続するものと思われます。
ただECBの緩和はユーロ安につながります。現在のドル安を止めるほどの緩和策が出てユーロの上昇を止められるかが今週は注目されます。
ドル円の予想
先週のドル円は104円付近でスタートし2日に104.75まで上昇し週の高値となりました。その後は4日に103.67付近まで下落しましたが104円を回復して104.20付近で終了しました。
日足の一目均衡表の雲の下限が104.80付近に位置し先週はこのレベルがレジスタンスとなりました。今週はその雲の下限が104.60付近に落ちてきますから104.60~70付近がレジスタンスになると思われます。
日足のRSIは50%付近、MACDも横ばいとなり大きく動きそうな気配はありません。
週間のピボットは104.20、ピボットのサポート1が103.66、サポート2が103.12、レジスタンス1が104.74、レジスタンス2が105.28となっています。
そうなると先週と同じようなレンジが想定されます。104.20のピボットを上抜けると104.65~75付近までの上昇、104.20が超えられないと103.60~104.20のレンジでの推移が予想されます。
中期的にも103.50、104.70付近はそれぞれ重要なレベルです。ここを下抜けすると103.10、上抜けすると105.30付近の動きを予想します。
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