FXトレードに応用!モンテカルロ法で最適な利確・損切り幅を求める方法とは?

【FX応用】モンテカルロ法で最適な利確・損切り幅を求める方法とは?

FXでは「ロット」「利確幅」「損切り幅」など、勝つために考えるべき項目が多数あります。

ただ、どのように設定すれば最適な運用パフォーマンスが実現できるのか、導き出すのは至難の業と言えるでしょう。

そこで本記事では、誰でも簡単に上記の項目を算出できる方法として「モンテカルロ法」を紹介していきます。

リスクを抑えられる上に利益が残りやすくなる手法となりますので、ぜひ日々のトレードに取り入れてみてはいかがでしょうか。

モンテカルロ法の概要について

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モンテカルロ法は、数列を用いて賭け金を調整する手法で、かつてはカジノで使われた代表的なベットルールです。

モンテカルロ法によって必ず勝てるとは限りませんが、ギャンブルにしても投資にしてもリスクを抑えることが出来ます。

ルール1:数列の用意

モンテカルロ法を始めるときは、まず(1,2,3)とメモした数列を用意します。そして数列の両端の数字の合計が賭け金です。

例えば数字「1」に対してレートを1ドルとした場合、1回目の賭け金は4ドルとなります。

あとは1回目の取引の結果を待つだけです。

ルール2:数列の用意

1回目の結果が出れば、勝敗に応じて数列に次の操作を行います。

取引に勝った場合:両端の数字を消す
取引に負けた場合:右端に前回の賭け金を追記する

1回目で勝った場合は数列が(2)となり、ここでモンテカルロ法は終了です。今までの操作を取り消して、次の取引へ進むかどうかを検討してください。

負けた場合は数列が(1,2,3,4)となり、次の賭け金は5ドルとなります。そして2回目以降も負けた場合は同様の操作を繰り返します。

ルール3:モンテカルロ法の終了判定

モンテカルロ法を終了させるのは、数列の数字の個数が0か1になったタイミングです。

例えば数列が(1,2,3,4,5)の時、6ドルを賭けることになりますが、そこで勝った場合は数列(2,3,4)、次の勝負は6ドルです。

6ドルの勝負に勝った場合は数列が(3)と一つになり、そのタイミングでモンテカルロ法が終了するというわけです。

モンテカルロ方を用いるメリット

モンテカルロ法のルールを確認したところで、続いてはメリットについて紹介していきます。

ルールを確認した限りだとメリットには気づきにくいかもしれませんが、実はリスク管理の面において非常に優秀な手法なのです。

メリット1:最終的に利益を残しやすい

モンテカルロ法は、手法が終了した時点で、利益を確定させることができます。

手法もシンプルながら「論理的に利益が残りやすいベット数」を悩まずに導き出せるというのは大きなメリットです。

メリット2:リスクを抑えて取引できる

ベット数を決める手法として、モンテカルロ法の他にマーチンゲール法と呼ばれる手法があります。

ただベット数を倍々にしていくマーチンゲール法はリスクが高く、大負けや資金がパンクする可能性が大きいため、推奨される手法ではありません。

一方モンテカルロ法では、ベット数の上乗せも緩やかで「負けた時の感情に任せた大勝負」に対して、必ずブレーキをかけてくれるでしょう。

モンテカルロ法をFXに応用した場合

FXで思うように損切りできないという人は、モンテカルロ法を取り入れてみてはいかがでしょうか。

通貨量1ロット(10,000通貨)を基準としてトレードを行う際、10pipsで利確・損切りを行うものとして、モンテカルロ法に応じてロット数を調整していく状況を考えてみます。

数列 通貨量 獲得pips 累計損益
(1,2,3) 4ロット 負け→ -10pips -4,000円
(1,2,3,4) 5ロット 負け→ -10pips -9,000円
(1,2,3,4,5) 6ロット 勝ち→ +10pips -3,000円
(2,3,4) 6ドル 勝ち→ +10pips +3,000円
(3) 終了 終了 +3,000円

これは一例ですが、ここまで紹介したモンテカルロ法はリスクとリターンが同じ状況として説明を進めてきました。

利確は10pips、損切りも10pips、勝敗も半々と言える状況です。

そこで続いては通貨量は同じく1ロット(10,000通貨)、そして利確は10pipsに対して損切りを5pipsと定めた場合はどうなるでしょうか。

数列 通貨量 獲得pips 累計損益
(1,2,3) 4ロット 負け→ -5pips -2,000円
(1,2,3,4) 5ロット 負け→ -5pips -4,500円
(1,2,3,4,5) 6ロット 勝ち→ +10pips +3,000円
(2,3,4) 6ドル 勝ち→ +10pips +9,000円
(3) 終了 終了 +9,000円

先ほどの結果と比べると、より大きな利益を残せていることがわかります。

ただし+10pipsの利確と-5pips損切りは、双方同一の確率ではなく、それぞれ33.3%(利確)・66.6%(損切り)の確立になるでしょう。

モンテカルロ法を正しく活用するためには、勝率が半々であるという前提がありますので、その点について次節より深掘りしていきます。

FXでモンテカルロ法を正しく用いる方法

モンテカルロ法は、勝敗が半々であるからこそ成り立つ手法です。

しかしFXでは用いる手法やインジケーター、また相場の状況によって勝率も変わるため、このままだとモンテカルロ法を正しく活用することが出来ません。

では、どのようにしてFXに取り入れるのか、本節ではそのためのやり方について解説していきます。

ステップ1:勝率の把握

まずは用いるトレード手法の勝率を正しく把握しておかねばなりません。

手法の優位性トレードノート見直して、ルール通りにトレードした場合、どれくらいの勝率が実現できているのかを確認してみましょう。

より正確な勝率を把握するためにも、試行回数として100回以上のトレードデータを参考にしたいところです。

ステップ2:勝負のバランス調整

今まで紹介したモンテカルロ法の例では、勝率を全て半々と仮定して話を進めてまいりました。

何も考えず適当にトレードした場合、スプレッドを考慮しなければトレードの勝率は半々と考えることが、FXでは用いる手法やインジケーター、また相場の状況によって勝率も変わります。

ただ50%の確率で10pipsの利確、50%の確率で10pipsの損切り、このようにバランスの取れた勝負だからこそモンテカルロ法は成立するわけです。

敢えて強調して書きますが、重要なのは勝負の「バランス」、つまり勝った時と負けた時の期待値が同じである点です。

そこで勝負のバランスを成立させるために、期待値を軸に考えてみましょう。勝率に応じた利確幅と損切り幅は以下のようになります。

例1:
勝ち(55%)→ 利確幅:4.5pips

負け(45%)→ 損切り幅:5.5pips

 

例2:

勝ち(63%)→ 利確幅:3.7pips

負け(37%)→ 損切り幅:6.3pips

 

例3:

勝ち(70%)→ 利確幅:3.0pips

負け(30%)→ 損切り幅:7.0pips

分かりやすく考えれば、勝率が損切り幅、負率が利確幅になるというわけです。

ただし、まだ手法を改良していく余地が残されていますので、最初はできるだけ小ロットで試してみてください。

ステップ3:ロットの調整

最後にロット数の調整を行います。

モンテカルロ法の最大のメリットである「利益が残りやすい」という点が活かされるため、トレードを継続してもほとんど負け越さないことに気づくでしょう。

そこで週間あるいは月間に残った利益を確認して、あとは目標とする金額に届くようロットを調整していくだけです。

ただロットを急激に上げすぎると、金額の変動に惑わされ、モンテカルロ法を遵守できなくなる恐れがありますので、実践する際は強い意志を持って取り組むよう注意してください。

まとめ:モンテカルロ法によってFXで機械的なトレードを実現!

本記事では、モンテカルロ法をFXに取り入れる方法について解説しました。

トレードの勝率が明確になれば、あとはそこから利確・損切り幅、またロットが算出できるため、機械的かつロジカルにトレードを実践したい方におすすめです。

FXに限らず、投資では損小利大に徹することが重要となるため、モンテカルロ法を導入することで1つの参考を提示してくれるでしょう。

以上、参考にしていただければ幸いです。

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