ドル円は110円か106円か示す重要ポイント

ドル円は110円か106円か示す重要ポイント

こんにちは。YEN蔵です。

今週の為替相場振り返りです。

今週(4月26日週)の振り返り

今週は日銀、FOMCが開催され金融政策が注目された週となりました。

日銀に関しては予想通り据え置きとなりましたが展望レポートが注目されました。日銀の展望レポートというのは正式には経済・物価情勢の展望で年4回発表されるレポートです。

1,4,7,10月に発表され経済の先行き、物価見通しなどを点検して今後の金融政策の方向性などを示したレポートです。

今回の展望レポートではGDPの見通しを2021年度は3.9→4%、2022年度は1.8→2.4%に上方修正しました。一方で消費者物価指数の見通しを2021年度0.5→0.1%、2022年度0.7→0.8%と今年度は下方修正しました。

この下方修正によって日銀の緩和長期的に継続するとの思惑もあり、その後ドル円は109円台に上昇するなど全般的に円安の流れとなりました。

28日に発表されたFOMCでは予想通り金融政策は据え置かれました。

注目ポイント

今週のFOMCで注目されたのは出口戦略でした。先週のレポートでカナダ中央銀行が資産買い入れを縮小して利上げの可能性を示唆したことを書きました。カナダは景気が良く金融政策の正常化への一歩を最初に踏み出した中央銀行です。同じように経済が回復してきた米国も今すぐではないにしろ今年中にも正常化に向かうのではないかと市場は考え出し始めました。

米国のGDPは好調

昨日発表された米国の第1四半期のGDPは6.5%でした。6.5%といえば新興国並みの強い経済成長率です。そして米国のワクチン接種率は世界の中では高いほうですが、それでも経済はまだ完全には回復していないはずです。それなのに6.5%の成長率というのは今後も高成長が続く可能性が高いということです。

そうなってくるといつまでも異例の金融緩和を続けていくことはできず、どこかで金融緩和を中立方向に戻さなければなりません。しかし中立方向に戻すのが早すぎると経済の回復が妨げられた李、株価の下落を招いてしまいます。そのタイミングは常に中央銀行としては悩みどころとなります。

今回のFOMCでもそのヒントが出るのかどうかが注目のポイントでした。記者会見では1番目に質問した記者がそのことを質問しました。ティーパーリング(資産買い入れ縮小)の時期は5日ということでした。冒頭いきなりこの質問で当日のハイライトを迎えてしまいました。パウエル議長の答えは今はその時期ではない、その時期が来たら伝えると述べました。

それではその時期はいつでしょうか?おそらくFRBが重視する雇用統計で失業率がさらに低下してきたときでしょう。

今後は米雇用統計が今まで以上に注目されるイベントになりそうです。市場では次回6月15~16日に行われるFOMCでティーパーリングについて何らなかのサインが出るのではないかとも思惑が広がっています。

ただそれまでに米国の失業率が低下するかどうかにかかっています。失業率、特にパウエルFRB議長が注目するアフリカ系やヒスパニック系の人々の失業率の低下が重要です。

3月の雇用統計でアフリカ系の失業率は9.6%、ヒスパニック系は7.9%と全体の失業率の6%よりかなり高いレベルにあります。コロナショック前はそれぞれ6%、4.4%の失業率でした。

来週7日には米雇用統計があり、ここで相場が動くかもしれません。

ドル円に注目

米国の長期金利の指標である10年国債の利回りは3月30日に1.774%まで上昇後に天井圏となり4月15日、22日に1.53%付近まで低下してきました。その後は再び1.65%付近に上昇しています。しばらく1.5~1.8%のレンジで推移しそうです。

ドル円は110円か106円か示す重要ポイント

3月31日に110.95と高値まで上昇したドル円は米10年債利回りが低下すると下落をはじめ、4月23日には107.48付近まで下落しました。

そして米10年債利回りが上昇すると昨日109.23付近まで上昇しまた。今回の上昇はドルはやや下落しましたが円安の流れが続いています。

ドル円は23日に75日移動平均線が位置する107.40付近が維持され反発しました。一方で一目均衡表の基準線が位置する109.20付近がレジスタンスになっています。

一目均衡表の雲の上限も108円前半に位置し108~109円でやや膠着状態に入っています。

ドル円は110円か106円か示す重要ポイント

オシレーター系のインジケーターを見るとRSIが55.3%とやや勢いがなくなってきましたがまだ買われすぎというレベルではありません。MACDはやや底値圏のような動きになっていますし、スローストキャスティックスも上昇トレンドが続いています。

109.20付近を上抜けすれば再び110円を目指す動きになると予想します一方で一目均衡表の転換線の位置する108.35,雲の上限である108.25、75日移動平均線の位置する107.60付近が短期的なサポートとなり、ここが下抜けすると上昇トレンドはいったん終了し106円付近への下落を予想します。

チャートはドル円と米10年債の利回り 日足、一目均衡表、75日移動平均線、RSI、MACD、スローストキャスティックス、DMIです。

左側の数字は102.60~110.97のフィボナッチ・リトレースメントと102.60起点のフィボナッチ・エクステンションの数字です。