ポンド円 先週までのドル全面高が弛んで持ち直すも151円にはまだ届かず

ポンド円

ポンド円の8月23日終値は150.533円、前日比0.942円高と大幅上昇した。
取引レンジは150.765円から149.337円。

先週末まではドル全面高が続く中でポンドドルが下落したためにポンド円は8月12日から8月17日へ4日連続の日足陰線で下落し、18日に下げ渋った後の19日には前日比1.319円安の大陰線で150円を割り込み、20日夕刻には149.182円まで安値を切り下げてきた。8月6日の米7月雇用統計が予想を上回る改善だったことに加えて19日未明の米FOMC議事録では9月会合で量的緩和縮小が決定される可能性も浮上したことでドル全面高の流れが続き、ドル円の上昇が多少の下支えになっていたものの13日に152円割れ、17日に151円あれ、FOMC議事録公開のあった19日未明に一時的に戻したところからの一段安で150円割れと水準を切り下げてきた。

しかし、8月23日はアジア株高から欧米株高と進み、連日の大幅下落に見舞われていたNY原油も急反騰したことなどでリスク回避感が後退、NYダウが先週末からの連騰でナスダック総合指数が史上最高値を更新したことも市場心理を好転させたことで先週まで売り込まれていたユーロや豪ドルが反騰、ポンドドルも戻しに入った。23日夜にかけてはリスク選好感からドル円も110円台を一時回復するところまで戻したことも重なりポンド円は150円台回復から151円に迫る上昇となった。

注目材料 英米のPMIは鈍化

8月23日に発表された英国の8月製造業PMI速報は60.1となり7月の60.4から鈍化したが市場予想の59.5を上回った。サービス業PMIは55.5となり7月の59.6から鈍化、市場予想の59.1を下回った。総合PMIは55.3となり7月の59.2から鈍化、市場予想の58.4を下回った。景気回復へ進んでいるものの人材採用が追い付かないことが足かせとなっていると説明されているが、最近の欧米における景況感はやや鈍化傾向にあり、米国もミシガン大消費者信頼感指数やNY連銀製造業景況指数の悪化等がみられ、23日夜に発表された米国のマークイットによるPMIも芳しくなかった。

しかし着実に景気回復が進んでいることには変わりなく、物価上昇率も米国と比較すれば緩やかなレベルで中銀目標を上回っている状況のために景気刺激としての英中銀の量的金融緩和も継続し、米連銀が量的緩和縮小への動きを強めているのとは対照的となっている。この中銀のスタンスの差は中勢レベルで見ればポンド安ドル高へとなびきやすい環境といえる。

テクニカルポイント、7月20日安値割れをひとまず回避

ポンド円は8月20日安値で149.182円を付けて7月20日安値148.458円に迫っていたが23日の反騰により底割れはひとまず回避された。まだ8月19日の日足大陰線を解消するところまで戻せず、8月19日未明高値151.409円には届かずにいるので現状はまだ7月29日と8月10日の両高値をダブルトップ型として戻り一巡による下落期の範囲にある。

仮に7月20日安値を割り込めば、5月27日高値を頭、4月6日高値を左肩、7月29日高値を右肩とした三尊天井が完成し、先安感も強まりかねない。しかしまだ7月20日安値割れを回避しているので、150円割れは買い拾われて切り返してきた3月後半からの高値圏を維持して持ち直しに入る可能性も残る。2月に一段高した後は、3月24日安値148.529円、4月23日安値149.070円、7月20日安値148.458円といずれも150円割れの水準で底打ち反騰してきた。今回も同様の150円割れから持ち直して152円台中盤まで戻してくれば2月以降の高値圏維持として踏み止まり、次の上昇から一段高のきっかけを得ることも可能性としては残る。

7月20日安値を割り込んで三尊完成から下落期の長期化へ向かうのか、いったん持ち直して先高期待を残すのか、8月27日のパウエル米連銀議長講演をきっかけとした動きで決まってくるのだろうと思われる。流れが見えた段階では流れに乗ることが大事であり、一段安期待を持っていたとしても臨機応変・君子豹変で強気に回り、反騰期待を持っていても7月20日安値割れを見た段階からは当面して戻り売り有利の情勢に入るとスタンスを変えることも大事と思う。

短期テクニカル分析

ポンド円は8月20日夕安値を起点に戻りを試しているところだ。60分足レベルでは概ね3日から5日周期での底打ちとピークアウトを繰り返すリズムがあるが、19日未明高値を基準としてみれば24日未明から26日未明にかけての間で目先の高値を付けやすいところと思われる。すでに反落注意期には入っているので150円以上を維持しての推移中は151円超えから151円台中盤を目指す可能性ありとみるが、150円割れからは戻り一巡による下げ再開とみて20日夕安値試しへ向かう流れと考える。

60分足の一目均衡表では8月23日夜の上昇で先行スパンを上抜いてきているので先行スパンを上抜くうちは遅行スパンが実線を超える好転中の高値試し優先とみる。ただし先行スパンから転落するところは下げ再開に入るとみて遅行スパンが実線を割り込んで悪化するところからは安値試し優先、戻り売り有利の状況で推移するのではないかと考える。

8月24日の売買戦略

目先は150円台序盤を押し目買い水準とし、151円超えからは151.30円、151.50円、151.70円を段階的に試す流れへ進むとみる。8月19日未明高値151.409円を超えるようだと先行きの上値目途も切り上がってゆくとみるが、超えられずに150円を割り込むところからは下げ再開とみて20日夕安値149.182円試しとし、底割れからは147円台中盤(147.70円から147.30円)を試す流れとみる。

8月24日の注目経済指標

  • ドイツ
  • 15:00 4-6月期 GDP改定値 前期比 (速報 1.5%、予想 1.5%、予想 1.5%)
  • 15:00 4-6月期 GDP改定値・季調済 前年同期比 (速報 9.2%、予想 9.2%)
  • 15:00 4-6月期 GDP改定値・季調前 前年同期比 (速報 9.6%、予想 9.6%)
  • 米国
  • 23:00 7月 新築住宅販売件数・年率換算件数 (6月 67.6万件、予想 70.0万件)
  • 23:00 7月 新築住宅販売件数 前月比 (6月 -6.6%、予想 3.6%)
  • 23:00 8月 リッチモンド連銀製造業指数 (7月 27、予想 25)
  • 26:00 財務省2年債入札