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こんにちは。YEN蔵です。
今週の為替相場振り返りです。
目次
今週(6月21日週)の振り返り
今週は21日に日経平均が急落してドル円も一時109.72と週の安値まで下落しました。この時には米10年債利回りも1.35%まで急低下しました。アジア時間で米国債がこんなに動くのは珍しいのですが日経平均も一時1200円ほど下落し、円高も加速して久々に株安・円高のリスクオフの動きになりました。
特別な理由もなかったので短期の投機筋の動きだったのかもしれません。
しかしその時の日経平均の27,000円台、ドル円の109円台が底になり週後半に向けては株高・円安のリスクオンの動きとなりました。
ドル円は109円台まで下落した後は上昇が続き一時111.10まで上昇後に110円台後半で推移しています。111円台は2020年3月以来の水準です。日経平均も27795円まで下落後に29174円まで上昇しています。
クロス円も21日が底になりユーロ円は130円台前半から132.50,ポンド円は151.50から155円、豪ドル円は82.20から84円と円安の流れが続いています。
週前半はリスクオフの動きでしたが、その後はリスクオンの動きとなり、ここまでドル円、クロス円、日経平均は高値圏で週末を迎えそうです。
FOMCだけでなく金融引き締めに動き出した他の中央銀行
FOMC以降はタカ派的な姿勢からドル高や株安になる局面もありますが、今週を通じてはリスクオンの動きになりドル安、株高になる局面も多く市場はFOMCの結果を徐々に織り込みつつあります。
そのような中で利上げに動いた中央銀行があります。
まずブラジル中央銀行です。16日にブラジル中央銀行は政策金利を0.75%引き上げて4.25%としました。利上げは3会合連続で、電気料金や穀物価格の上昇でインフレに対する警戒からの利上げになりました。5月のブラジルの消費者物価指数は前年比8.06%と4年ぶりの水準に上昇しています。
24日にメキシコ中央銀行は政策金利を0.25%引き上げて4.25%としました。利上げは2018年12月以来です。メキシコもブラジル同様にコロナの感染拡大で経済状況は良くないですが、インフレが加速していることに対する利上げになりました。
メキシコの5月の消費者物価指数は前年同月比5.89%となり、メキシコ中央銀行のインフレ目標の4%を3か月連続で上回っています。
メキシコ中央銀行の決定は5人の委員のうち3人が利上げと僅差の決定で、市場の予想は据え置きだったためにサプライズな決定となりメキシコペソは上昇しました。
ブラジルもメキシコもインフレ率の上昇が利上げの理由ですが、米国が金融引き締めに動くときは新興国市場から資金が流出してドル高新興国安になるケースが多くみられ新興国通貨が下落することがよくあります。
一方で米国が金融緩和を続けるときはドル安新興国高で新興国の通貨が上昇するケースがよくあります。
米国の金融政策がドルに影響を与えますが、もちろん新興国の金融政策も影響を与えます。
新興国としては新興国通貨が安くなると輸入物価が上昇してますますインフレが加速しますから、自国通貨がある程度堅調なほうがメリットがあります。特にブラジルやメキシコは資源国なので自国通貨高が必ずしも輸出にとってマイナスにならない場合もあります。
注目通貨はメキシコペソ
ブラジルの通貨ペソは、自由に取引き出来ないのでFX市場でも人気のあるメキシコペソを見てみましょう。
ただブラジルレアルは3月の1ドル=5.87レアルから4.91レアルにドル安レアル高となりレアルが16%ほど上昇しています。レアル円も3月の18.5円から22.5円にこちらは20%ほどレアル高・円安になっています。
昨日のメキシコ中央銀行の利上げを受けてドルメキシコペソは1ドル=19.7155ペソまでドル安ペソ高となりました。メキシコペソの高値は19.55ペソ付近で、ペソは高値圏で推移しています。
ペソ円も利上げを受けて一時5.62円まで上昇し、昨年3月以来のペソ高・円安レベルで推移しています。
今週ペソ円は一時5.3円付近まで下落しましたが、そこから急上昇しています。中期的には5.3円付近、そこを抜けた場合は5円付近が重要なサポートして意識されます。
250日線が5.3円付近に近づいていますから、このレベルがサポートできれば中期的な上昇トレンドは継続と予想します。
短期的には25日移動平均線が5.48円付近、5.46円付近に一目均衡表の雲の上限が位置し、このあたりがサポートになります。このレベルを維持できればコロナ前の高値6円付近を目指す動きを予想します。
チャートはメキシコペソ円 日足、25、75,250日移動平均線、RSI、MACD、スローストキャスティックス、DMIです。
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